チームケアでは、情報共有が欠かせない!

医療や介護の現場において、問題となりやすいのが職種間の伝達不足です。命を預かるうえで、患者や利用者の情報を共有することは、何よりも重要なことです。そのため、スタッフ各自が小さな気づきをしっかりと伝達するようにすれば、迅速に的確な対応ができるようになり、質の高いケアを実践することが可能になります。

では、この「伝達」というものを、確実に実行していくためには、どうしたら良いのでしょうか?医療や介護の現場においては、「各々が自分の仕事さえしっかりしていればそれでいい」などという考えでは、情報の共有はスムーズに行えません。そのため、オムツを交換や排泄ケアなど、日常によくある仕事であっても、ただそれをして終わりにするのではなく、そのことを周囲にきちんと伝えることがポイントになります。例えば、「患者さんのオムツ交換が終わりました」「利用者さんの排尿、排便チェック終わりました」というような報告をすることです。これはほんの一例ですが、入浴や食事介助においても、ひとつひとつ声かけをすることで、仕事の円滑化につながり、それは患者や利用者の安全確保や安心感にも影響してくるのです。

ですから、介護士から看護師に伝えたり、看護の観点から医師に報告したりすることは欠かせないのです。このような形を維持していけば、他職種間でも情報を的確に共有することができ、いちはやく状況に対応することが可能になるでしょう。したがって、伝達不足が原因で何らかのトラブルが起こったり、仕事の効率化が妨げになったときには、まず身近な声かけや報告から見直してみましょう。